ローラーカシメ機の仕組みを解説!治具選び・製作のポイントも紹介

2026年10月2日

ローラーカシメ機 カシメ機の画像

ローラーカシメ機の仕組みやスピンカシメ機との違いを解説

ローラーカシメ機は、円筒状の部品の端を内側にかしめるときに使われる加工方法です。円筒部品の中に入れた部品が抜けないようにしたい場合などにこの加工方法が使われています。

名前のとおりローラーを使って加工するのが特徴で、ローラーカシメ機には大きく分けて2つあります。

1つはスピンカシメ機にローラー治具を取り付けるタイプ、もう1つはロールカシメ専用の設備です。スピンカシメ機がある場合は、治具を取り付ければ、ローラーカシメ機として使える場合もあります。

ここからは、ローラーカシメ機の加工原理やスピンカシメ機との違いについて見ていきましょう。

ローラーカシメ機の加工原理

ローラーカシメ機では、複数のローラーが組み込まれたローラー治具を回転させながら円筒部品の端面に押し当てます。ローラーが自転と公転を繰り返しながら転がることで、円筒のフチが少しずつ内側へ押され変形していきます。

大きな荷重を一度に加えて形を作るのではなく、ローラーを回しながら徐々に成形する点がポイントです。この加工原理により、円筒部品の端面にかかる負担を抑えながら、全周を均一にカシメやすくなります。

ローラーカシメ機での加工は、加圧力や送り速度などの条件が合っていないとカシメ部分にしわが出たり、狙った形状にならなかったりします。そのため、安定した加工を行うには、加工対象の部品に合ったローラー治具や加工条件を選ぶことが大切です。

スピンカシメ機との違い

ローラーカシメ機とスピンカシメ機は、どちらも部品をカシメるために使われますが、加工方法に違いがあります。

スピンカシメ機は、傾斜したスピンヘッドを回転させながら、対象を少しずつ変形させていく加工方法です。リベットやピンなどの棒状の金属を全体的に潰すことで接合します。

一方、ローラーカシメ機はローラーを使って全周を徐々に変形させるため、円筒状の部品をカシメる加工に適しています。具体的な例としては、以下のとおりです。

  • 発電所の抵抗器
  • 大小さまざまなベアリングの固定(圧入した後の抜け止め)
  • 丸い金属コネクタの先端部

また、スピンカシメ機にローラー治具を取り付けることで、ロールカシメに対応できる場合もあります。設備を新しく導入するのではなく、現在使用しているスピンカシメ機を活用できる点はメリットの1つです。

なお、スピンカシメを「ローリングカシメ」と呼ぶ場合がありますが、ローラーカシメとは加工方法が異なります。依頼する際は、どのような加工を希望しているのかを事前に明確にしておくと安心です。

ローラーカシメ機を導入するメリット

ローラーカシメ機を導入するメリットの1つは、円筒部品の端面を均一に成形しやすいことです。ローラーを転がしながら少しずつ材料を変形させるので、一部分だけに大きな負担がかかりにくく、円筒部品の端面を均一な形状に整えられます。

また、一度に大きな力を加えないので、加工時の割れやしわを抑えやすいことも特徴です。外観が重視される部品では、仕上がりを整えやすい点がメリットになります。

さらに、使用しているスピンカシメ機にローラー治具を取り付けられる場合は、既存設備を活用してロールカシメに対応できるので、新しい設備を導入するコストを抑え、新たな設置スペースを用意することなく加工方法の幅を広げることが可能です。

このように、ローラーカシメ機は加工品質だけでなく、設備の活用方法という面でもメリットがあります。部品の形状や求める仕上がりに合わせて導入を検討することが大切です。

ローラーカシメ機の治具選び・製作依頼時のポイント

ローラーカシメ機 カシメ機の画像

ローラーカシメ機で安定した加工を行うには、使用するローラー治具も重要です。

ローラーカシメ機に取り付ける治具の形状が加工する部品に合っていないと、カシメ部分にしわが出たり、均一に成形できなかったりすることがあります。

専用のローラー治具の製作を依頼する場合は、円筒部品の径や端面の形状、必要なカシメ形状などを事前に伝えておくことが大切です。加工する部品に合わせて設計を行うことで、目的に合った仕上がりを実現しやすくなります。

ここからは、ローラーカシメ機の治具を選ぶ際に確認したいポイントを詳しく紹介します。

加工目的に応じてローラー治具を選ぶ

ローラーカシメ機で使用するローラー治具は、加工する目的に合わせて選ぶことが大切です。ローラー治具の形状によって、カシメ部分の仕上がりや材料への力のかかり方が変わります。

たとえば、内部の部品をしっかり固定するために保持力を重視する場合と、外から見える部分をきれいに仕上げたい場合では、適したローラー形状が異なる可能性があります。

ローラーカシメ機の既製品を選ぶ際は、単純にサイズだけを見るのではなく、何を固定するのか、どのような仕上がりにしたいのかを確認することがポイントです。

ローラーカシメ機の性能を十分に活かすためにも、加工内容に合ったローラー治具を選びましょう。

既存のスピンカシメ機へ取り付けられるか確認する

ローラー治具を選ぶときは、手元にあるスピンカシメ機で使えるかを確認しましょう。

たとえば、カシメ機の主軸(スピンドル)と取り付け軸の径や長さが合わない、固定する部分の形が違うといった場合は、そのまま取り付けられません。ローラーの位置が合っていないと、円筒部品の端面にうまく当たらず、加工に影響してしまいます。

既製品のローラー治具を使う場合はもちろん、専用設計のローラー治具を採用する場合も、メーカーに使用するスピンカシメ機の機種や主軸の取り付け寸法を伝えておくと安心です。

こうした準備をしておけば、ローラーカシメ機を導入してからのトラブルを抑えやすくなります。

円筒部品の形状に合わせてローラー形状を設計する

加工する円筒部品の形状に合わせてローラー治具を設計すれば、目的に合った仕上がりにつながります。専用のローラー治具の製作を依頼する場合は、ローラーカシメ機で加工する円筒部品の形状に合わせて設計を考えることが大切です。

また、治具は一度作れば終わりではなく、試作の結果から再設計ができるか、メンテナンスや修理に対応してもらえるかなど、ローラーカシメ機を使い続けるうえでの完成後の対応範囲も事前に確認しておくと安心です。

また、先端工具が手のひらサイズのポンチカシメに比べて、ローラー治具はサイズも大きく重量もあります。摩耗する部品だけ交換できる構造をしているかという点も、長く使い続けていくうえで重要です。

弘機商会では、スピンカシメ機に取り付けられるローラー治具を製作しています。お客様ご自身でもメンテナンスしやすい構造で製作しておりますので、導入コスト・ランニングコストを抑えてローラーカシメ機を導入したいという事業者様は、弘機商会へご相談ください。

ローラーカシメ機の導入をご検討の際は弘機商会へ

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ローラーカシメ機で安定した加工をするには、部品の形状に合った治具選びが欠かせません。

弘機商会では、既存のスピンカシメ機に合わせたローラー治具のご相談を承っており、対象部品の径や取り付け寸法、必要なカシメ形状をお伝えいただければ、最適な治具を提案させていただきます。

導入後も、使用状況に応じた治具の再設計や、摩耗した部品の修理・交換に加え、機械本体の定期メンテナンスや保守部品の単品販売にも対応しており、長くご使用いただける体制を整えています。

ローラーカシメ機や治具選びでお悩みの際は、弘機商会までお気軽にご相談ください。

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