カシメ機のヘッド(ホルダ)の役割を解説!種類や選び方を現場目線で紹介

2026年9月7日

カシメ ヘッド カシメ機の画像

カシメにおけるヘッド(ホルダ)とは何か役割を解説

カシメ加工におけるヘッド(ホルダ)とは、カシメ機に取り付けられ、先端の工具を動かしてワークに力を加えるユニットを指します。

カシメは、ネジや溶接を使わずに、材料を塑性変形させて部品同士を接合する加工方法です。加工する際に、先端のポンチを通じてリベットを押しつぶす動きを担うのがヘッドの役割です。

カシメ方式の一つであるスピンカシメでは、ヘッドをわずかに傾けた状態で回転させながら、リベットの先端を少しずつ変形させます。一度に強い力で潰すのではなく、小さな接触面での加工を連続しておこなうため、プレス式のカシメに比べて小さい力で接合できる点が特徴です。

このように、ヘッドはカシメ加工の力の加え方や工具の動きを制御する重要なユニットです。ヘッドの構造や仕様は、加工精度や仕上がり、製品の品質にも大きく影響します。

カシメ機におけるヘッド(ホルダ)とインサート(ポンチ)の関係

カシメ機を検討するうえで混同しやすいのが、ヘッドとインサート(ポンチ)の違いです。両者は取り付け位置も役割も異なる、別々の部品です。

ヘッドは、カシメ機の本体に取り付けるユニットを指します。モーターの回転や加圧の動きを受け取り、それを先端のポンチに伝えるのが役目です。

インサートは、ポンチとも呼ばれる、ヘッドに差し込んで使う先端工具です。ワークに直接触れて力を加えるのはインサートであり、その先端形状によって、山形、平形、ナベ形などの仕上がりの形が決まります。

なお、部品の呼び方はカシメ機のメーカーによって異なる場合があります。依頼先と打ち合わせする前に、両者の違いを理解しておくと安心です。

カシメ機のヘッド(ホルダ)の種類と特徴

カシメ機のヘッドは、ワークや加工条件に応じて数多くの種類が用意されている部品です。

案件ごとに求められる仕上がりや形状が異なるため、一つのヘッドですべての現場に対応できるとは限りません。標準的なヘッドで十分なケースがある一方で、現場の条件によっては一般的な形状では対応しきれない場合もあります。

ヘッド選びを誤ると、生産効率や製品の品質に影響が及ぶこともあるため、慎重な検討が必要です。

以下では、ヘッドに多くの種類が存在する背景と、標準的な形状では対応できない場合に取り得る選択肢について解説します。

カシメ機のヘッド(ホルダ)は対象に応じて多数の種類が存在する

カシメ機のヘッドは、加工するワークの形状や大きさによって多くの種類が存在します。

なぜなら、ポンチの角度・長さが決まっている標準のヘッドでは、ワークの形状によって対応できないケースがあるためです。とくに、カシメ部のすぐ近くに壁やリブ、突起物などの干渉物があるワークの場合は周辺部品にポンチ自体が接触してしまい、そもそもかしめ動作をおこなえない、あるいはワークを傷つけてしまう可能性があります。

このような場合に、ポンチの角度や長さを調整した専用設計のヘッドを使用することで、干渉を回避するとかしめができるようになります。

加工対象は現場ごとに異なるため、それぞれに合わせたヘッドが必要です。自社のワークに合った仕様のヘッドを選ぶことで、カシメ加工の精度をより高められるでしょう。

一般的な形状で補えない場合は専用設計のヘッド(ホルダ)を製作する

先ほどお伝えした通り、一般的な形状のヘッドでは対応できないワークの場合、ヘッドを専用設計で製作するという選択肢があります。専用設計を検討したいのは、次のようなケースです。

  • 特殊な形状や寸法の仕上がりが求められる
  • 接合部が深い位置にあり、一般的なヘッドでは届かない
  • 一般的なヘッドでは加工時間や品質が安定しない

一般的な形状のヘッドでは対応が難しいワークでも、専用設計のヘッドを製作することでカシメ加工ができるケースもあります。複雑な形状なワークの場合は、専用ヘッドの採用を検討しましょう。

弘機商会では、カシメ機のヘッド選びのご相談にも対応しています。自社の加工内容に合うヘッドを探している、専用設計のヘッドが必要か判断しかねるなどのお悩みは、ぜひ弘機商会へお聞かせください。

カシメ機のヘッド(ホルダ)導入・交換時の注意点

カシメ ヘッド カシメ機の画像

カシメ機のヘッドは、長期間使用すると劣化により精度の低下が生じるため、適切なタイミングで交換やメンテナンスをおこなう必要があります。劣化したまま使用を続けると、製品の不良の原因になりかねません。

一方、こうした経年劣化とは別に、ワークの変更や新規製品への対応にともない、標準のヘッドでは加工できず、新たに専用設計のヘッドが必要になるケースもあります。

以下では、劣化にともなうヘッドの交換タイミングの見極め方と、専用設計のヘッドを導入する際の考え方について、それぞれ解説します。

カシメ機のヘッド(ホルダ)を交換すべきタイミングを見極める

カシメ機のヘッドの交換時期は一律ではなく、カシメ機の使用頻度や加工条件、ワークの材質などによって異なります。そのため、決まった期間で交換するのではなく、ヘッドの状態や加工品質を確認しながら交換時期を判断することが大切です。

たとえば、仕上がり形状にばらつきが生じ始めた、従来と同じ条件でも安定した加工ができなくなった、切粉が出るようになったという場合は、ヘッド内部部品の劣化が影響している可能性があります。

また、異音や振動、回転不良などの機械的な異常が発生した場合は、ヘッドを含めたカシメ機全体を点検し、原因を切り分けることも大切です。

専用設計のヘッド(ホルダ)のコストバランスを確認する

ここまでの交換タイミングは、既存のヘッドが劣化した場合の話でしたが、ワークの変更や新規製品への対応で、標準のヘッドでは加工できない場合は、専用設計のヘッドを新たに導入するという選択肢があります。

専用設計のヘッドを採用するかどうかは、初期費用と得られる効果を比較して判断しましょう。

専用設計を外部に依頼する場合は、図面の作成から製作まで対応する必要があるため、一般的な形状のヘッドを導入するより費用も時間もかかるのが一般的です。急ぎの案件やコストパフォーマンスが求められる案件では、納期や導入コストが問題になることもあります。

専用設計のヘッドで投資効果を得やすいのは、同じカシメ機で同じ製品を長く量産するケースです。1個あたりの加工時間を短縮できたり、不良が減ったりすれば、初期費用を回収できる可能性が高いです。

生産数量や使用期間、求める品質を踏まえ、初期費用と得られる効果を比較したうえで導入を判断しましょう。

カシメ機のヘッド(ホルダ)の相談は弘機商会にお任せください

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ここまで解説してきたとおり、カシメ機のヘッドは、ワークの形状や大きさ、カシメの仕上がりによって適したものが異なり、標準品では対応できない場合には専用設計という選択肢もあります。

しかし、自社のワークや設備条件に照らして「どのヘッドが最適か」「専用設計が必要かどうか」を正しく見極めるには、専門的な知識と経験が欠かせません。

弘機商会では、カシメ機のヘッドに関する豊富な知識をもとに、お客様のワークや加工条件に合わせたヘッド選びのご相談に対応しています。

創業より80年以上にわたり、スピンカシメ機の製造販売を続けてきた弘機商会だからこその知見で提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。

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