カシメ機のインサートの種類・形状・正しい選び方をメーカーが解説

2026年5月26日

カシメ機 インサート ポンチの画像

カシメ機におけるインサートの役割

カシメ機におけるインサートとは、リベット先端に回転しながら圧力を加えてリベットを塑性変形させ、部品同士を接合する先端工具です。

インサートの先端の形状は、リベット頭部の仕上がりの形状に直接反映されます。平形・山形・丸形といった仕上がりの違いはインサートの形状によって決まるため、求める仕上がりに合ったインサートを選ぶ必要があります。

また、インサートはリベットの寸法や材質などの条件に合わせて選ぶ必要もあり、オーダーメイドで製作されることも多いです。カシメをする部品の数だけインサートが存在するとも言われるほど、その種類は多岐にわたります。

カシメ機 インサート 形状の画像

カシメ機で使うインサートの形状の種類

カシメ機で使われるインサートには多数の形状があり、先端の形状の違いによって加工後のリベット頭部の外観・高さ・強度などが大きく変わります。一般的に用いられるインサートには平形や丸形などの種類があり、用途に応じて使い分けることが基本です。

ただし、特殊な仕上がりが必要な場合は、ナベ形・ハトメ形・肩特殊形などの派生バリエーションや、寸法・材質に合わせた特注品が用いられることもあります。

ここでは、カシメ機で用いられる平形、ナベ形、ハトメ形のインサートについて詳しく解説します。

カシメ機 インサート 形状の画像

平形インサートの特徴

平形インサートは、カシメ後のリベット先端をほぼ平らに仕上げられる形状をしています。頭部の突出した高さを低く抑えられるため、周辺部品に干渉しにくいことが特徴です。

自動車のシートフレームや電子機器・通信機器の筐体など、限られたスペースで使用される部品や、他の部品との干渉や引っかかりを防ぎたい箇所に使われています。

また、平らに仕上げる形状のため、1つのインサートで対応できるリベット径の範囲が大きいこともメリットとして挙げられます。
インサートの交換頻度を下げたい場合は、選択肢の1つとしてご検討ください。

ナベ形インサートの特徴

ナベ形インサートをカシメ機での加工に用いると、リベット先端はRが付いた仕上がりになります。

引っかかりがなく、滑らかな仕上がりになるため、人の肌や衣服、布に触れる製品・部品などの加工に適しています。子どものおもちゃやカバンの持ち手などの部品に用いれば、怪我や生地の損傷を防ぐのに役立つでしょう。

また、ナベ形インサートは見た目の美しさも優れているため、アクセサリーや家具の金具など、デザイン性が求められる製品にも適しています。

カシメ機 インサート 形状の画像

ハトメ形インサートの特徴

ハトメ形インサートは、中空リベットをハトメ状(中央が空洞の円柱)に成形するために使用される工具です。

ハトメ形や外ハトメ形といった種類があり、ハトメ形は平形の中央に穴があいた仕上がりに、外ハトメ形は穴の周辺が丸く滑らかな仕上がりになるのが特徴です。

ムク(中実)リベットよりも小さな力でカシメができるため、ステンレスのリベットなどの硬い部品のカシメに向いています。

また、母材がセラミックや樹脂などの繊細な材質の場合にも有効です。

カシメ機 インサート 使用事例

スピンカシメ機で使うインサートの選び方

カシメ機で使うインサートの選定は、カシメの品質・接合強度・外観の仕上がりに大きく影響を与える要素です。インサートを選ぶ際は、おもに仕上がりの形状と、加工対象のリベットに合った材質の2つの観点で選ぶ必要があります。

インサートは、対象のリベットに合わせてカスタマイズされるケースが多い工具です。そのため、早い段階でカシメ機メーカーと要件を擦り合わせておくと、後戻りが少なくなりやすいでしょう。

以下では、カシメ機で用いるインサートの選定基準について、仕上がりの形状とリベットに合った材質という2つのポイントから詳しく解説します。

仕上がりの形状で選ぶ

カシメ機のインサートを選ぶ際の基準の一つが、製品として求めるリベット頭部の最終形状です。カシメ後の形状によって仕上がりの特性が異なるので、図面で規定された頭部形状や組立後の周辺構造との干渉条件を踏まえて適切な形状を特定しましょう。

代表的な判断のポイントは、以下のとおりです。

  • 突起を抑えたい
  • フラットに仕上げたい
  • 美観性を重視したい
  • 人が触れる箇所の安全性を重視したい

加工対象の製品・部品の仕様によっては、既製品では対応しきれないこともあるため、その場合は特注のインサートが必要です。

カシメ機の製造販売をおこなっているメーカーでは、オーダーメイドのインサートの設計・製作も可能であることが多いため、相談してみましょう。

弘機商会は職人の手仕上げによるインサートのカスタマイズを得意としたカシメ機メーカーです。標準的なインサートから、特殊な長さ・角度に対応したインサート、耐摩耗性の高い超硬タイプのインサートなど多岐にわたる形状を製作できますので、ぜひ一度ご相談ください。

リベットの材質に合わせて選ぶ

加工対象のリベットの材質は、インサートによる加工抵抗や変形のしやすさに直結します。カシメ機での加工の品質を安定させるには、リベットの材質に応じたインサート選びが欠かせません。

アルミや銅などの軟質材料のリベットは変形しやすく、比較的小さな力で加工が完了します。そのため、多くの場合は標準的な形状のインサートでも対応可能です。

一方、硬質材料のリベットを変形させるには大きな力が必要であり、インサート自体の摩耗や損傷も生じやすくなります。この場合は、超硬素材のインサートを選ぶ、または特注することがおすすめです。

カシメ機 インサート 作業風景の画像

カシメ機で使うインサート選び・提案は弘機商会にご相談ください

弘機商会は、創業80年以上の歴史を持つスピンカシメ機の製造・販売会社です。カシメ機本体だけでなく、カシメ機での加工に欠かせないインサートや治具などのカスタマイズにも対応しています。

インサートについては、製品に合わせて複数のラインナップから選択でき、標準品では難しい加工にも幅広く対応することが可能です。

また、部品の再研磨・再コーティングによる長寿命化など、カシメ機納入後のサポート体制も充実しています。カシメ機で使うインサートについてのお悩みは、ぜひ弘機商会にご相談ください。

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