カシメのインサート(ポンチ)選びとかしめ作業の精度を上げるポイント

2026年8月4日

カシメ インサート インサートの画像

カシメに使うインサート(ポンチ)の先端形状・素材・用途別の選び方

カシメ加工の品質は、使用するインサート(ポンチ)の選び方によって大きく変わります。

インサートを選ぶ際には、先端形状・リベットの素材・外観品質や使用用途という3つの視点から総合的に判断することが大切です。いずれかの判断を疎かにすると、求める仕上がり要件を満たせず、カシメ不良につながる場合があります。

それぞれの視点を個別に確認しながら、自社のカシメ工程に適したインサートを絞り込んでいくことが、安定した加工精度を実現するポイントです。ここからは、各判断軸について具体的に解説します。

先端形状別のインサート(ポンチ)の選び方

インサートの先端形状には、山形・平形・ナベ形などの種類があります。

カシメ加工では、これらのインサートの先端の形状に応じて、加工後のリベット頭部の仕上がり形状が変わります。

自社の製品で求めている頭部の仕上がり形状(高さ・丸み・平坦さなど)を明確にしたうえで、その形状に対応するインサートを選ぶことが基本的な考え方です。

具体的にどの形状が自社のワークや強度要件に適しているかは、実際の加工条件によって異なるため、試作・検証を通じて確認することをおすすめします。

リベットの素材に合わせたインサート(ポンチ)の選び方

カシメに使用するリベットの素材がアルミ・鉄・ステンレスなどのいずれであるかによって、適切なインサートの材質は異なります。

硬いリベット素材に対して材質を考慮せずにインサートを選択するとインサートの摩耗が早まり、カシメ精度が低下してしまいます。

相性の悪い組み合わせでは、インサート側の変形やリベットの割れが起こることもあるでしょう。

リベットの素材とインサートの材質の組み合わせは、加工品質だけでなくインサートの寿命にも直結します。硬いリベットを使用するときは超硬材のポンチを選択するなど、自社で使用するリベットの素材に適したインサートを選ぶことも大切です。

外観の品質・使用用途の要件に合わせたインサート(ポンチ)の選び方

カシメ後の仕上がりに求める外観品質や使用用途によっても、選ぶべきインサートは変わります。

傷やバリを避けたい美観重視のカシメ加工では、かしめ効率がいい形状のインサートが適しています。

一方、強度を重視するカシメでは、荷重をしっかりとかけられるインサートが最適です。

量産対応が必要な場合は、摩耗しにくく安定した加工を維持できるインサートを選ぶことも大切です。

自社の品質基準や製品用途に照らし合わせ、外観・強度・生産性のどこを優先するかを整理したうえでインサートを絞り込みましょう。

カシメ作業の精度を高めるインサート(ポンチ)の使い方

カシメ インサート インサートの画像

インサートを正しく選んでも、機械への取り付け方や加工時の条件が適切でなければ、カシメ精度は安定しません。

同じインサートを使っていても、セット方法や設定値次第で仕上がりにバラつきが出たり、不良が発生したりすることがあります。

カシメ作業の精度を高めるには、インサートをリベット機に取り付ける際の位置決め、加工時にかかる負荷の制御、そして汎用品では対応しきれない場合の専用設計という3つの切り口で工程を見直すことが大切です。

ここからは、それぞれのポイントについて具体的に解説します。

位置決めの精度を高くする

インサートをリベット機にセットする際は、カシメ部品を置くアンビル(受け治具)の位置決めの精度がそのまま仕上がりに影響します。

アンビルの設計段階でワークとインサートの中心軸が一致するよう設計し、ワークをセットする際にはガタつきが生じないよう固定方法を工夫することが大切です。

また、稼働前にはセンタリングを目視や治具を用いて確認し、インサートとリベットの軸がずれていないかをチェックする手順を習慣化しておくといいでしょう。

位置決めが不十分なままカシメ作業をおこなうと、リベットの頭部曲がりや片当たりによる変形不良が発生しやすくなるため、日常的な確認体制を整えることが大切です。

カシメ時の負荷を制御する

カシメ加工の精度を保つには、インサートにかかる圧力・ストローク・回転数といった負荷を適切にコントロールすることが求められます。

負荷が過大になるとリベットや母材の割れ、過小になるとカシメ不足による強度不足が起こりやすくなります。量産現場では特に、部品ごとの微妙な板厚のバラつきも考慮して条件を設定する必要があります。

設備の設定値は、リベットの素材や径、インサートの形状に応じて見直すことも大切です。一度設定した値をそのまま使い続けるのではなく、定期的に加工結果を確認しながら微調整を続けましょう。

専用設計のインサート(ポンチ)を使用する

汎用インサートでは対応しきれないワーク形状や高い精度要件、特殊な素材のリベットを扱う場合は、専用設計のインサートが有効です。

専用設計であれば、ワークの形状に合わせた先端形状や、素材特性に応じた材質を選べるため、汎用品では実現しにくい安定したカシメ精度を得られます。

具体的には、既存のインサートでは不良率が改善しない場合や、特殊形状のリベットを扱う場合、量産で高い再現性が求められる場合などは、専用設計のインサートの導入を検討すべきタイミングといえるでしょう。

弘機商会はインサート(ポンチ)の専用設計に対応したカシメ機メーカーです

弘機商会は、カシメ機本体の製作・販売に加えて、インサート(ポンチ)の専用設計にも対応しているカシメ機メーカーです。

汎用インサートでは対応できないワーク形状や特殊素材のリベットについても、豊富な設計実績をもとに最適なインサートをご提案いたします。

「既存のインサートでは不良が改善しない」「特殊なワークに対応できるインサートがほしい」といった課題も、専用設計によって解決できる場合があります。

導入後のメンテナンスや修理にも日本全国で対応しており、設備の導入後も長期的に安心してカシメ工程を運用していただくことが可能です。

カシメ機に関する課題は弘機商会へご相談ください

カシメ インサート インサートの画像

インサートの選び方一つで、カシメ加工の精度や仕上がり品質は大きく変わります。

「どのインサートを選べばよいかわからない」「カシメ不良の原因がインサートにあるかもしれない」とお悩みの事業者様は、ぜひ一度弘機商会へお問い合わせください。

現場の加工条件やワークの特性をお伺いしたうえで、インサート選びから専用設計まで一貫してサポートいたします。

カシメ機やインサートに関するご相談は、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください。

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